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- 発売日
- 2008-12-12
- 作者
- 製作
- 青土社
- 価格
- ¥ 1,200
- ランク
- 215
- カテゴリ
- [ハードカバー] [新刊] [予約コーナー] [青土社] [音楽] [ユリイカ]
- 僕たちは今(商業主義でない)クリエイティブのカンブリア紀爆発とでも言うような現象をこの日本で、ニコ動で、現在進行形で体験している。いろいろな動画投稿ネットがあるが「クリエイティブの連鎖」という意味ではニコ動が突出している。この無報酬・感動とコメントだけが対価という形でこれだけのテクニックを持った人々が一堂に集まり自分の多くのプライベートの時間を割いて作品を作りあいまたキャッチボールしている。この現象を的確に捉えた論評本が早く生まれないかと切に願っていた。アマチュアの創造性と感動と善意の無限の連鎖が生まれてしまった、この現象は同人文化等とは違い、かなり一般的な人々まで巻き込んでいることに意味がある。
初音ミクをパソコンソフトやオタク文化、ネット文化としてではなく「文学的」に捕らえて欲しいといった欲求はこの特集号でかなり解消された。
さすがユリイカ(^ω^;)
「ネットは広大・・・」過ぎるからこういった状況をまとめた上、ある程度まで掘り下げて論じてくれる特集本が出たことは非常にありがたい。内容のネタが古い新しいを言うのは野暮。なんせミクは現在進行形なのだから。本はいかに掘り下げて読ませて(楽しませて)くれるか、です。
- 本書は初音ミク(とボーカロイド)を軸に、ありとあらゆる考察(音楽・SF・著作権・キャラクター論・・・)をまとめた本です。数枚のイラスト以外は全て活字なので、つい勢いで買ってしまうと、あまりの文章の量に圧倒されます。
それでも初音ミクを中心に、これだけ多方面に語れる事ができるという事に驚き、「ついにここまで来たんだ」という感動すら覚えました。中には批判的なものも無くはないのですが、それすら普通のファンブックにはない新鮮さを感じました。
ミク関連のブログでは物足りなかった人はもちろん、勢いで買ってしまった人(笑)も読んでみる価値がある内容です。固い内容が苦手な方は、とりあえず一番後ろから拾い読みをしてみるのも良いかも。
- 文芸評論誌という性格上、最新の情報を掲載しているわけではない。
そのため、初音ミクに関してなんらかの制作している人たちには何も情報がないように感じるかもしれない。
また、もってまわったような表現にいらいらすることもあるかもしれない。
社会現象としての初音ミクを語るのではなく、
文芸活動としての初音ミクに焦点をあてるのが「ユリイカ」だから。
さんこうになるひとがよむとよい。
がくっぽいど がきかずぎらいだったが、このほんでがくとのはなしもあり、すこししんきんかんがわいた。
- 筆者がそれぞれの立場から初音ミクやその周辺について語っており、いろいろな角度から初音ミクという現象を捉えることができる。
特におもしろかった点をいくつかあげておくと、まず、初音ミクの開発者である佐々木渉氏のインタビューが意外にはっちゃけており、とがった感じ(?)で楽しめる。鈴木慶一へインタビューという人選は想定外だったが、鈴木氏の発言は非常に的を射ており納得できるものであった。討議における東浩紀の「初音ミクによって音楽がどうかわるのか」「同人音楽は焼畑農業なのか」といった問いも鋭く、考えさせられる。濱野氏の、ニコニコ動画のコンテンツについて語れない理由として、「コメントを含めて作品を消費しているから」という話も非常に共感できるものである。また、初音ミクが歌う歌詞が自己言及的なものから普遍的な内容のものへと移っていった経緯の考察が最近いくつかのブログで話題となっているが、本書の有村悠によるキャラクター消費についての論考が最もよくまとまっており、納得いくものであった。
この本は評論本である。見下しているだとかミクがかわいそうだとか言ってる人もいるが、ファンブックか何かと勘違いしているのではないか?
本書はボリュームたっぷりな上、内容も非常に濃く、読んだあともいろいろ考えさせられ、自分は十分に堪能することができました。
- 同人音楽評論シーンは「同人音楽を聴こう! (三才ムック VOL. 167)」の出現や同人音楽研究会の立ち上げといったトピックを通じて確実に活発になっています。
そんな中、評論シーンの総力を挙げて最新世代の同人音楽を代表する存在である「初音ミク」に立ち向かった本書は、少なくとも明確な立ち位置があることを認めた上では、きわめて良い評論書になっています。
執筆者一人一人が自分の立場を踏まえた執筆に取り組んでいるので、内容がどれだけ正しいかは別問題(「正しさ」は相対的な評価にすぎません)ですが、少なくとも同人音楽評論としては出色の出来です。位置づけとしては動物化するポストモダン―オタクから見た日本社会 (講談社現代新書)と似たようなところで、中身が正しいかどうかはともかくとしてこの本を引用しない同人音楽評論はあり得ない、という位置づけの本になると思います。立ち位置が明確な分だけ、この本を肯定しての評論も否定しての評論も取り組みやすい書籍です。
本書とあわせて「読む音楽 完全版」を読んでおくことで、対談におけるDJテクノウチ氏の立ち位置がより明確になりそうです。
他にこんなのは如何ですかな?
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